「きつね憑き」
-アニメーション
監督: 佐藤美代
国:日本
長さ:7分38秒
言語:日本語
字幕:英語、日本語
完成年:2015
ある村のお祭りの夜。幼い少年、文六(ぶんろく)は友達と遊びに出かけ、道の途中に寄った下駄屋で、狐にまつわる古い迷信を知ってしまう。
本作「きつね憑き」は、狐にまつわる古い迷信を知ってしまうことから生じる少年の心の揺れと、少年が肉親によって本当の愛情を得て、別れを知るお話で、日本の作家、新美南吉の晩年の作品「狐」を原作に制作したアニメーションです。私は、この物語における子どもと狐の関係、それに交わる親子の愛情物語という段階構成に興味をひかれ、また「狐」の主人公と同じように、ありもしないことがきっかけで自分という存在を疑ったり、思いがけないところで初めての寂しさを見つけたりした幼少期を思い出し、強い共感を感じました。本作を制作するにあたって、原作「狐」をもとに脚本を作り、主人公の目線の物語として、物語を構成し、ガラスの板の上に絵の具や砂で絵を描き、コマ撮りで撮影するグラスオンペイントや砂絵の方法で制作しました。
Film Festival Awards:
映画祭での受賞歴:「あいち国際女性映画祭2015」短編コンペティション部門グランプリ「ソウル国際マンガ・アニメーション映画祭2015」(韓国) 学生部門グランプリ「第9回こどもアニメーションフェエスティバル」優秀賞「新千歳空港アニメーション映画祭」 よつ葉乳業賞「第11回吉祥寺アニメーション映画祭」 審査員特別賞「第12回ANIMATEKA国際アニメーション映画祭」(スロベニア)スペシャルメンション


監督について
佐藤美代(Miyo Sato)
愛知県出身。主な作品に「Through the Windows」、新美南吉原作のアニメーション「きつね憑き」など。SICAF(韓国)、ANIMATEKA国際アニメーション映画祭、シュトゥットゥガルド国際アニメーション映画祭ほか国内外の映画祭で上映されている。グラス・オン・ペイントや砂絵アニメーションなど流動的な表現を得意とし、心温まる作風を心がけている。
